季節ネタ
冬に近づくと、静岡でも毎年必ず話題に上がるのがインフルエンザです。特に朝晩の気温差が大きくなる時期は、体調を崩す方が一気に増え、学校や職場でも広まりやすくなります。ここでは、インフルエンザの主な症状と、日常でできる予防、住まいの環境づくりについてまとめます。
インフルエンザの大きな特徴は「症状が急激に出る」ことです。通常の風邪と違い、感染から1〜3日の潜伏期間を経て、突然強い症状が出るケースが多く、気づいた頃には体が動かないほどの辛さになることもめずらしくありません。
まず代表的なのが38度以上の高熱です。朝は平熱に近かったのに、夕方には一気に熱が上がる、といった急激な発熱が典型的です。寒気や悪寒を伴い、布団に入っても震えるような状態になることがあります。
次に、全身の倦怠感です。体が重く、立っているのもつらいほどの疲労感が出ます。「風邪とは明らかに違う」という声が多い理由のひとつです。あわせて関節痛や筋肉痛も出て、腕や足、腰など体の各所が痛み、寝返りすらつらいと感じる人もいます。
咳やのどの痛みもよくみられます。インフルエンザは高熱と全身症状が先に出ることが多いですが、その後に咳が長引くケースもあります。咳が続くと体力がさらに奪われるため、水分補給が重要です。とくに脱水は症状を悪化させるため、温かい飲み物をこまめにとることが大切です。
頭痛も大きな特徴です。ズキズキするような痛みや、動くとさらに痛むタイプの頭痛など、日常生活に支障が出るレベルの痛さになることがあります。また食欲低下も強く、熱と倦怠感で食事がとれない方もいます。無理に食べる必要はありませんが、水分と電解質だけは意識的に補うのがポイントです。
子どもの場合、症状が大人より強く出ることもあります。けいれん、中耳炎、腹痛や嘔吐を訴えるケースもあり、小さなお子さまがいるご家庭では特に注意が必要です。発熱の初期から症状が激しく出やすいため、早めに受診すると安心です。
では、インフルエンザを少しでも防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。基本は手洗い・うがい・十分な睡眠ですが、住まいの環境づくりも効果があります。静岡の冬は比較的温暖とはいえ、室内は乾燥しやすく、湿度が下がるとウイルスが空気中に浮遊しやすくなります。加湿器の使用、室内干し、定期的な換気など、小さな工夫を組み合わせるだけで、体調を守る効果が高まります。
特に家族の人数が多い家庭では、共有スペースを快適に保つことが重要です。リビングの湿度が保たれているだけで、喉の乾燥が軽減され、感染リスクも下がります。また、仕事や家事で忙しい毎日でも、少し早めに休む、外出が続いた日は消毒や手洗いを徹底するなど、負荷を減らす工夫も大切です。
近年はオンラインでの打合せやリモートワークが普及したことで、体調がすぐれないときに無理をしない働き方が選択できるようになりました。周囲にうつさないためにも、発熱や倦怠感がある日は外出を控え、早めに休む行動が求められます。
もしインフルエンザが疑われる症状が出た場合は、市販薬だけで無理を続けず、早めに医療機関に相談することをおすすめします。インフルエンザは初期に適切な治療を受けると、回復がスムーズになるケースもあります。症状が強いときほど、無理をせずに正しい判断をすることが大切です。
冬は体調管理が難しい季節ですが、住まいの環境や生活習慣を整えることで、家族みんなが元気に過ごしやすくなります。年末に向けて忙しさが増える時期だからこそ、少し早めの対策を意識しながら、健康に冬を乗り切っていきたいところです。